2022.12.19えどはく移動博物館報告
葛飾区立白鳥小学校の1年生と一緒に、昔から現在まで伝わる遊びを体験しました。
まずは博物館の紹介から。
江戸東京博物館ではたくさんの「もの」を大切にしながら、当時の人々の暮らしを後世へ伝えていく活動をしています。
そこで、およそ100年前の手回し式の蓄音器で童謡のレコードを聴いてみました。
「レコードは両面に音が記録されています」と裏返してみせると、子供たちは「え!」と意外そうでした。
こうして実際に音を聴くことができるのは、大切に引き継がれてきたからです。
では、昔の子どもたちはどんな遊びを楽しんでいたのでしょうか?
3つのコーナーで紹介していきました。
まずは「おもちゃ絵」。
福笑いや着物の着せ替え、歌舞伎の「かつらつけ」や「目かつら」など、切り抜いて遊ぶ刷物がたくさん作られました。
子供たちは目かつらを顔に当てて友達と見せあったり、着物の柄をよく見て好みのデザインを選んだり、楽しんでいる様子でした。
「双六」もみんなでサイコロを振りながら実際に遊んでみました。
自分のコマを進め、マスに描かれている内容を見て楽しみ、みんなで盛り上がりました。
今回は6種類の双六を用意しました。
その中のひとつ「体育運動双六」は96年前に作られた双六だと知ると、とても驚いていました。
また、今はあまり知られていない競技も描かれており、関心を持っている様子でした。
双六を通して今と昔の違いや共通点を知ることができたようです。
そして、職人さんによって手作りされている郷土玩具も紹介しました。
干支をモチーフにした「とんだりはねたり」や、猫とネズミがクルクルと追いかけっこをするおもちゃなど、見た目のかわいさだけでなく動く仕掛けにみんな夢中になっていました。
また、犬張子には「子供が元気に成長するように」という願いが込められていることも紹介しました。
こうした思いは今も昔も変わらないからこそ、作り続けられてきたのではないでしょうか。
子供たちは大切に受け継がれてきた遊びやおもちゃを通して、様々なことを感じたり考えたりしてくれたようです。