現在まで旧暦を用いていたならば、次の閏月は何年何月にあるか?(2005年)

2015/06/08

 日本では、明治6(1873)年に、それまで使っていた天保暦に変わって、太陽暦(グレゴリオ暦)を採用しました。明治5年の12月3日が、明治6年の1月1日に変わったのです。改暦以後、太陽暦は新暦、天保暦は旧暦と呼ばれるようになりました。 天保暦以前の暦では、宣明暦、貞享暦、宝暦暦、寛政暦があり、天保暦へと変遷していくにつれ、数値や方法はより精密になりました。 天保暦がそれまでの暦と違う点は、二十四節気と閏月の挿入法を改めたことです。従来の暦では閏月が各月に均分して入っていたのに対し、旧暦の9月から正月ぐらいに閏月が入ることはほとんどなくなり、特に5月付近に集中してしまいました。これは、太陽の通る道筋(黄道)を24等分に分け、その点を通過する時刻によって二十四節気を算出したためとされています。 現在旧暦とされるものは厳密には天保暦ではなく、天保暦の二十四節気の計算法に現代天文学理論で算出した数値を合わせた「太陰太陽暦」であるようです。 『暦の百科事典2000年版』(本の友社・4490/7/99)には、これらの詳しい説明の他、601年から2100年までの「新旧暦月日対照表」と、2000年から2010年までの「新旧暦・干支九星六曜表」がついています。 この2つの表から、次に閏月を迎えるのは、旧暦「閏7月朔日」にあたる、平成18(2006)年8月24日であり、「閏7月29日」である9月21日までと回答できます。 以下、暦に関する所蔵資料をいくつかご紹介いたします。 『和洋暦換算事典』(新人物往来社・4493/8/92)『暦と時の事典』(雄山閣・4490/5/86)『明治改暦「時」の文明開化』(大修館書店・ 4498/10/94)『暦入門 暦のすべて』(4493/10/94)『暮らしに役立つ暦の見方・つかい方 現代でも生きている旧暦の教え』(泰光堂・ 4498/13/96) (参考資料) 『暦の百科事典2000年版』(本の友社 1999年 4490/7/99) 『和洋暦換算事典』(新人物往来社 1992年 4493/8/92) 『暦と時の事典』(雄山閣 1986年 4490/5/86) 『明治改暦「時」の文明開化』(大修館書店 1994年 4498/10/94) 『暮らしに役立つ暦の見方・つかい方 現代でも生きている旧暦の教え』(泰光堂 1996年 4498/13/96) 『暦入門 暦のすべて』(雄山閣出版 1994年 4493/10/94)

 

(備考)

「旧暦のあれこれ」(海上保安庁海洋情報部)  http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KOHO/faq/reki/kyuureki.htmwindow open  (2014/3/31確認)

「旧暦から新暦への切り替え事情」(ほぼ日刊イトイ新聞) https://www.1101.com/koyomi/2006-08-22.htmlwindow open  (2015/5/8確認)

「暦の質問」(明石市立天文科学館) http://www.am12.jp/faq/koyomi.htmlwindow open  (2015/5/8確認)

 

(レファレンス協同データベース版)http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000021426window open