都市歴史研究室は、館蔵品を中心とした江戸・東京の歴史・文化・生活に関する調査研究を行い、江戸東京学の研究センターとして当館の活動の基礎を支えています。その成果を展示へ活用し、書籍の刊行、「えどはくカルチャー」、シンポジウム等の事業を通じて紹介しております。さらに、広く都民の知的要求に応え、同時に内外の学術機関との共同研究を行い、学術および文化の発展に貢献することを目指しています。
江戸東京博物館の学問的な基盤である江戸東京学の継承・発展をめざして行う研究で、複数年にわたる中期計画により、実施します。その成果は、調査報告書等で出版しています。
学際研究を重視する江戸東京学の研究センターとしての役割を果たすため、他機関との共同研究を積極的に推進することを目指しています。その成果は、シンポジウム、展覧会事業等で還元しています。
共同研究の成果の一環で、展覧会を開催しました。
・「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」(江戸東京博物館、2017年2月18日~4月9日)
・「都市と暮らし―18世紀の東京と北京」(北京首都博物館、2018年8月14日~10月7日)
共同研究の成果の一環で、展覧会を開催しました。
・「18世紀ソウルの日常-ユマンジュ日記の世界」(江戸東京博物館、2019年10月22日~12月1日)
共同研究の成果の一環で、当館職員が参加した「シーボルト父子関係資料データベース」が公開されました。
コレクション研究は、江戸東京博物館の所蔵する資料を対象とした研究で、館蔵資料の価値を高め、今後の博物館活動の基盤をつくりだすための調査研究活動です。その成果は、紀要、・調査報告書・史料叢書の刊行、えどはくカルチャーなど博物館活動全般に反映しています。
書籍のお求めは当館本館ミュージアムショップにて販売しております。
「えどはくカルチャー」は江戸東京の歴史・文化に関するレクチャーです。
江戸の絵画や芸能、武士や庶民の生活と年中行事、発掘で分かった江戸の町、そして東京になってからの新しい文化や生活の様子などについて、都市歴史研究室の研究員・学芸員を中心に、当館職員がそれぞれの専門分野にもとづいてわかりやすくお話しします。
詳細は、下記よりご覧ください。
国際シンポジウム
江戸東京博物館、北京首都博物館、ソウル歴史博物館、瀋陽故宮博物院、によるシンポジウムを開催しています。
全国歴史民俗系博物館協議会に参加し、大規模災害時における博物館同士の協力体制の構築を目指しています。
●シンポジウム 明治維新期を都市民はどう生きたか
平成9年1月12日(日) 江戸東京博物館1階ホ―ル
シンポジウムの趣旨と問題提起 | 北原 進(江戸東京博物館) |
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慶応期の都市騒擾と維新期の町法改正 | 牛米 努(税務大学校) |
都市の水利―近世から近代へ― | 北原糸子(日本近世・近代社会史研究者) |
幕末・明治期の西洋建築導入と職人の対応 | 初田 亨(工学院大学) |
質疑・応答 | 司会:北原 進 |
※研究成果は『シンポジウム報告書一覧[ 1号 ]をご参照ください。
●シンポジウム 江戸東京における首都機能の集中 江戸東京学の現状と課題
平成11年1月16日(土) 江戸東京博物館1階ホ―ル
シンポジウムの趣旨と問題提起 | 北原 進(江戸東京博物館) |
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現代は絶対王朝の首都東京にはじまる | 川添 登(郡山女子大学) |
東京は首都か?―ミヤコ論の視点から― | 園田英弘(国際日本文化研究センター) |
質疑・応答 | 司会:北原 進 |
※研究成果はシンポジウム報告書一覧[ 2号 ]をご参照ください。
●シンポジウム 幕末明治における江戸東京文化の受容と発信
平成12年12月9日(土) 江戸東京博物館1階ホ―ル
シンポジウムの趣旨と問題提起 | 北原 進(江戸東京博物館) |
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十九世紀的江戸文化の状況 | 中野三敏(福岡大学) |
明治における無用者の学問 | 山口昌男(札幌大学) |
幕末・明治期の美術工芸 | 小澤 弘(江戸東京博物館) |
質疑・応答 | 司会:北原 進 |
■※研究成果はシンポジウム報告書一覧[ 3号 ]をご参照ください。
●シンポジウム 日本橋
平成13年12月1日(土) 江戸東京博物館1Fホ―ル
シンポジウム「日本橋」の開催趣旨 | 小澤 弘(江戸東京博物館) |
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復原日本橋―技術と都市の歴史 | 波多野純(日本工業大学) |
世界への窓・日本橋 | 竹内 誠(江戸東京博物館) |
経済と交通のタ―ミナル・日本橋 | 北原 進(江戸東京博物館) |
質疑・応答 | 司会:小澤 弘 |
※研究成果は調査報告書一覧[第16集]をご参照ください。
●シンポジウム 江戸から東京へ―四谷塩町一丁目の暮らし―
平成15年11月8日(土) 江戸東京博物館1Fホ―ル
人別書上に見る幕末期の四谷塩町一丁目 | 赤澤春彦(新宿区立新宿歴史博物館) |
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コンピュ―タ・グラフィックによる四谷塩町街並み再現の試み | 米山 勇(江戸東京博物館) |
住人列伝―変革期を生きた人々― | 近松鴻二(江戸東京博物館) |
質疑・応答 | 司会:北原 進(江戸東京博物館) |
※研究成果は研究報告・紀要一覧[11号]をご参照ください。
●シンポジウム 江戸城と丸の内
平成16年12月11日(土) 江戸東京博物館1Fホ―ル
江戸城門の内と外 | 松尾美恵子(江戸東京博物館) |
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写された江戸城 | 原 史彦(東京都写真美術館) |
近代都市・丸の内の容貌 | 米山 勇(江戸東京博物館) |
パネルディスカッション | 司会:小澤 弘(江戸東京博物館) |
※研究成果は研究報告・紀要一覧[12号]をご参照ください。
●シンポジウム 日本橋・銀座・汐留―にぎわいの街―
平成17年11月19日(土) 江戸東京博物館1Fホ―ル
基調講演 | 竹内 誠(江戸東京博物館) | |
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第一部 [江戸] | 町割りの形成 | 伊藤 毅(東京大学) |
町の意味づけの変遷 | 田原 昇(江戸東京博物館) | |
第二部 [近代] | モダン都市の街と建物 | 米山 勇(江戸東京博物館) |
「繁華街」の形成と発展 | 初田 亨(工学院大学) | |
第三部[現代~未来] | ライオンをめぐる人々 | 菅原定三(TS建築史研究室) |
銀ブラ文化に未来はあるか | 三枝 進(銀座文化史学会) | |
パネルディスカッション | 司会:小澤 弘(江戸東京博物館) |
※研究成果は研究報告・紀要一覧[13号]をご参照ください。
●シンポジウム 江戸城研究の新視点
平成19年1月27日(土) 江戸東京博物館1Fホール
第1部
徳川家康・秀忠と江戸城 |
趣旨説明 | 小澤 弘 (江戸東京博物館) |
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問題提起 | 齋藤慎一 (江戸東京博物館) |
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発掘調査からみた江戸城 | 後藤宏樹 |
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織豊期の城郭瓦と江戸城 | 加藤理文 (織豊期城郭研究会) |
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織豊城郭としての江戸城 | 中井 均 (織豊期城郭研究会) |
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パネルディスカッション | 司会:齋藤慎一 | |
第2部
江戸城の経営と消費 |
問題提起 経営システムとしての江戸城 | 大口勇次郎 |
将軍家奥向きの経済―「奥之番」の記録から― | 松尾美恵子 (学習院女子大学) |
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江戸城における消費物資の調達について | 太田尚宏 (徳川林政史研究所) |
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江戸城大手門の警護と人宿 | 市川寛明 (江戸東京博物館) |
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江戸幕府「五役」の人員補充―部屋住御雇と公儀人足を事例に― | 田原 昇 (江戸東京博物館) |
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パネルディスカッション | 司会:石山秀和 (江戸東京博物館) |
※研究成果をまとめたものは研究報告・紀要一覧[14号]をご参照ください。
●シンポジウム 太田道灌と城館の戦国時代
平成20年3月8日(土) 江戸東京博物館1Fホール
基調講演 | 戦国時代の関東 | 峰岸純夫(東京都立大学) |
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第1部
3館連携シンポジウム「最新成果!戦国城館」成果報告 |
シンポジウム「葛西城と古河公方足利善氏」要旨 | 谷口 榮 (葛飾区郷土と天文の博物館) |
シンポジウム「後北条氏の城―合戦と支配―」要旨 | 浅野晴樹 (埼玉県教育委員会) |
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第2部
個別報告 |
太田道灌と江戸城 | 齋藤慎一 (江戸東京博物館) |
石神井城・練馬城の調査 | 都築恵美子 (練馬区教育委員会) |
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深大寺城の調査 | 生田周治 (調布市郷土資料館) |
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討論 | 司会:齋藤慎一 |
※研究成果をまとめたものは研究報告・紀要一覧[14号]をご参照ください。
●シンポジウム 江戸の水害―被害・復興・対策―
平成21年3月14日(土) 江戸東京博物館1Fホール
寛保水害における江戸の被災状況について | 石山秀和(江戸東京博物館) |
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利根川の治水と東京低地の水害 | 橋本直子(葛飾区郷土と天文の博物館) |
津軽藩江戸屋敷における寛保水害の被災状況と復興過程 | 市川寛明(江戸東京博物館) |
両国橋の構造と水防―寛保2年の流失と復旧工事― | 松村博((株)ニュージェック) |
寛保水害以後の幕府水防体制と「鯨船」 | 田原 昇(江戸東京博物館) |
ディスカッション | 司会:石山秀和 |
※研究成果をまとめたものは研究報告・紀要一覧[16号]をご参照ください。
●企画展「旗本がみた忠臣蔵―若狭野浅野家三千石の軌跡―」関連フォーラム
江戸東京博物館・徳川林政史研究所共同研究事業成果報告
旗本浅野家文書の世界―「若狭野浅野家資料」の総合的研究―
平成21年12月12日(土) 江戸東京博物館1Fホール
序論 | 若狭野浅野家とその古文書 | 田原 昇(江戸東京博物館) |
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報告1 | 伊勢遷宮用材と山田奉行浅野長恒 | 太田尚宏(徳川林政史研究所) |
報告2 | 赤穂浅野家「鉄炮洲上屋敷絵図」について | 渋谷葉子(徳川林政史研究所) |
報告3 | 浅野家資料から見た火事場見廻りの職務 | 浦井祥子(徳川林政史研究所) |
報告4 | 幕末維新期における若狭野浅野家の動向 | 藤田英昭(徳川林政史研究所) |
関連報告 | 若狭野浅野家資料の収蔵経緯と地域資料 | 市村高規(龍野歴史文化資料館) |
討論 | 司会:田原 昇 |
●シンポジウム 両国地域を考える
平成22年3月13日(土) 江戸東京博物館1Fホール
問題提起 | 両国地域の諸問題 | 小澤 弘(江戸東京博物館) |
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特別講演 | 両国盛り場論 | 竹内 誠(江戸東京博物館) |
特別講演 | 両国界隈の歴史と人 | 小島惟孝(元墨田区立緑図書館) |
研究報告 | 近世本所の町と生業 | 髙山慶子(江戸東京博物館) |
研究報告 | 空襲で失われた街並み復原の試み―本所区石原町・亀澤町周辺を中心に― | 西村 健(墨田区立すみだ郷土文化資料館) |
パネルディスカッション | 司会:髙山慶子 |
※研究成果をまとめたものは調査報告書一覧[第24集]をご参照ください。
●研究フォーラム 浅草十二階に魅せられた男~喜多川周之コレクションの魅力~
平成22年12月4日(土) 江戸東京博物館1Fホール
研究フォーラム開催の趣旨 | 湯川説子(江戸東京博物館) |
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喜多川周之コレクションとは何か | 行吉正一(江戸東京博物館) |
浅草学校の同窓生 喜多川周之氏について | 小木曽淑子(「下町衆談」主宰者) |
絵はがきの中へ―十二階絵はがきから覗く浅草― | 細馬宏道(滋賀県立大学) |
喜多川周之コレクションの魅力―民間学者の遺産― | 佐藤健二(東京大学) |
パネルディスカッション | 司会:行吉正一 |
※研究成果をまとめたものは調査報告書一覧[第26集]をご参照ください。
●シンポジウム 江戸の町名主―町の仕組みと名主の生活―
平成23年2月19日(土) 江戸東京博物館1Fホール
趣旨説明 | 髙山慶子(江戸東京博物館) |
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名主の由緒に見る江戸の町政 | 片倉比佐子(近世史料研究会) |
名主惣寄合と町方の合意形成―18世紀を中心に― | 加藤 貴(早稲田大学) |
近世末期における名主の都市官僚化 | 小林信也(川村学園女子大学) |
浅草福富町名主と文人たち―永野又次郎宛書簡より― | 牧野宏子(関東学院大学) |
名主の経済事情と金融 | 髙山慶子 |
パネルディスカッション | 司会:髙山慶子 |
※研究成果をまとめたものは調査報告書一覧[第25集]をご参照ください。
●シンポジウム 芝地域を考える-愛宕山・増上寺・芝神明-
平成24年2月18日(土) 江戸東京博物館1Fホール
趣旨説明 | 石山秀和(江戸東京博物館) |
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絵は神明前~芝の絵草紙屋~ | 鈴木俊幸(中央大学) |
芝神明と宮地芝居について | 佐藤かつら(鶴見大学) |
芝愛宕山の移りかわり~JOAK・東京放送局の設立~ | 佐藤紘司(NHK放送博物館) |
芝公園と芝増上寺 | 髙山 優(港区立港郷土資料館) |
パネルディスカッション | 司会:石山秀和
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※研究成果をまとめたものは調査報告書一覧[第27集]をご参照ください。
●シンポジウム 隅田川と本所・向島-開発と観光-
平成25年2月16日(土)江戸東京博物館1階ホール
趣旨説明 | 市川寛明(江戸東京博物館) |
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天和年中本所総上地について-『江東撤退』再考- | 中山 学(墨田区教育委員会) |
隅田川と花火-北斎を出発点として- | 奥田敦子(公益財団法人墨田区文化振興財団) |
墨東の景勝地と観光の変容 | 小澤 弘(江戸東京博物館) |
向島百花園のあゆみ | 田中実穂(江戸東京博物館) |
近現代におけるすみだの景観~東京スカイツリーがもたらすもの | 米山 勇(江戸東京博物館) |
パネルディスカッション | 司会:市川寛明 |
●シンポジウム 江戸の園芸文化-環境と観光-
平成25年8月10日(土)江戸東京博物館1階ホール
趣旨説明 | 小澤 弘(江戸東京博物館) |
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植木屋の庭空間をあるく | 秋山伸一(豊島区郷土資料館) |
園芸の普及と園芸市場の形成 | 市川寛明(江戸東京博物館) |
浮世絵に描かれた園芸文化 | 日野原健司(太田記念美術館) |
武士の園芸 | 岩淵令治(学習院女子大学) |
本草学から見た園芸文化のひろがり | 平野 恵(台東区立中央図書館) |
パネルディスカッション | 司会:小澤 弘 |
●シンポジウム 浅草地域のあゆみ-江戸の信仰とにぎわい-
平成26年11月22日(土)江戸東京博物館1階ホール
中・近世の浅草地域を俯瞰する | 竹内 誠(江戸東京博物館) |
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中世の浅草地域 | 伊藤宏之(台東区教育委員会) |
寺町浅草の形成過程-明暦大火前後を中心として- | 田中麻衣(筑波大学附属桐が丘特別支援学校) |
浅草寺と門前町 | 小澤 弘(淑徳大学) |
猿若町の成立 | 市川寛明(江戸東京博物館) |
パネルディスカッション | 司会:米山 勇(江戸東京博物館) |
●シンポジウム 隅田川流域を考える-歴史と文化-
平成28年3月5日(土)江戸東京博物館1階ホール
問題提起 隅田川流域を考える | 沓沢博行(江戸東京博物館) |
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聖空間としての隅田川 | 竹内 誠(江戸東京博物館) |
隅田川流域の料理茶屋における文化活動について | 小山周子(江戸東京博物館) |
スポンサーから見る隅田川の花火-江戸から現代まで- | 福澤徹三(すみだ郷土文化資料館) |
セーヌ川、テームズ川との比較の視点から見た隅田川の特質 | 陣内秀信(法政大学) |
パネルディスカッション | 司会:市川寛明(江戸東京博物館) |