建物名称 | 東京都江戸東京博物館 |
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所在地 | 東京都墨田区横網一丁目4番1号 |
開館日 | 平成5年(1993)3月28日 |
敷地面積 | 29,293㎡ |
建築面積 | 17,562㎡ |
延床面積 | 48,512.95㎡ |
建物高さ | 最高高さ 62.2m |
階数 | 地下1階・地上7階 |
設計者 | 菊竹清訓建築設計事務所 |
江戸東京博物館では、省資源および来館者の安全確保などのため、以下のような設備を設けています。
雨水処理設備は、雨を集めてトイレの洗浄水などに利用する設備です。水資源の確保を図り、水道水の使用を節減するとともに、雨水を一時的に保水することにより、治水対策に寄与するものです。屋根(約1万平方メートル)に降った雨を集水して雨水貯留槽(容量2,500立方メートル)に貯留します。そこから濾過ポンプにより、必要水量を濾過装置に送水し、濾過処理を行い水質を向上した後に、中水槽(容量約200立方メートル)に貯留します。中水槽には、レベルコントローラがついており、水槽の水位が低下した場合には、補給水として東京都の工業用水が補給されます。
5階の常設展示室の床(東西出張部)に設置された制震装置は、二重床構造にすることにより、優れた動的特性を持つ空気バネ(252個)と、荷重変動に対する自動レベル調整装置(80個)に加え、振動エネルギーを吸収する油圧ダンパー(252個)とから構成されています。
地震時には、応答倍率で1/3~1/5程度の地震動低減機能を有しており、来館者の安全の確保と、微妙な震動が破損につながる展示資料の保全を図ることを目的としています。
冷暖房設備の熱源は、ヒートポンプとチラーの熱源機4台による、深夜電力を用いた夜間蓄熱運転で作られています。蓄熱槽は、夜間に熱源機で作られた熱を蓄えておくための水槽であり、1階エントランスホール下に約2,000立方メートル(冷温水槽1,400立方メートル、冷水槽600立方メートル)が設けられており、もぐりぜき方式となっています。季節ごとの各熱源機の運転パターンは表のとおりです。
安価な深夜電力を用いて経費の節減を図るとともに、夏期の昼間にピークとなる電力消費を下げる効果も有しています。
熱源機器 | 夏期 | 中間期 | 冬期 |
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熱回収セパレート型空冷スクリューヒートポンプチラー 1台 | 冷水 | 冷温水 | 冷温水 |
セパレート型空冷スクリューヒートポンプチラー 2台 | 冷水 | 温水 | 温水 |
セパレート型空冷スクリューチラー(冷房専用) 1台 | 冷水 | 冷水 | 冷水 |