2013.09.14(Sat)〜2013.12.08(Sun)
2013.09.14(Sat)〜2013.12.08(Sun)
大森貝塚の発見者として知られるエドワード・モース。1877(明治10)年から3度にわたって日本を訪れた彼は、日本の庶民の暮らしや心根に魅せられ、多彩な品々を「記録」としてアメリカに持ち帰っていました。 モースが感嘆した、明治の名もなき日本人の「こころ」とは何だったのか。 全米最古の博物館といわれるピーボディー・エセックス博物館とボストン美術館に所蔵される「モース・コレクション」から、選び抜かれた320点の生活道具や陶器を展示。明治の庶民を写した写真やモース自身の日記、スケッチなども加え、失われた明治の日常がおよそ140年の時を経てよみがえる、江戸東京博物館の開館20周年記念特別展です。
「世界中で日本ほど、子供が親切に取扱われ、そして子供の為に深い注意が払われる国はない。ニコニコしている所から判断すると、子供達は朝から晩まで幸福であるらしい。」 E.S.モース『日本その日その日』二巻(石川欣一訳)より抜粋
会期 | 2013年9月14日(土)~12月8日(日) | ||||||||||||||||||||
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会場 |
江戸東京博物館 1階展示室 (東京都墨田区横網1-4-1) ・JR 総武線「両国」駅西口、徒歩3分 ・都営地下鉄大江戸線「両国駅(江戸東京博物館前)」A4出口、徒歩1分 |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分(9月28日(土)までは、土曜日は午後9時まで。10月5日(土)からは、土曜日は7時30分まで) ※入館は閉館の30分前まで | ||||||||||||||||||||
休館日 | 月曜日(ただし9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)は振替休館 | ||||||||||||||||||||
主催 | 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、朝日新聞社 | ||||||||||||||||||||
後援 | アメリカ大使館 | ||||||||||||||||||||
協力 | 日本航空 | ||||||||||||||||||||
特別協力 | ピーボディー・エセックス博物館、ボストン美術館、大学共同利用機関法人 人間文化研究機構、国立歴史民俗博物館、大田区立郷土博物館 | ||||||||||||||||||||
観覧料 |
※( )内は 20 人以上の団体料金。いずれも消費税込み。
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全米最古の博物館といわれるピーボディー・エセックス博物館には、モース自身が収集したことに由来する「モース・コレクション」が数万点規模で収蔵されています。その内容は、すでにわが国から消えてしまったあらゆる種類の生活用具、人びとを捉えた写真、モース自身によるスケッチ、日記であり、19世紀の日本、特に庶民のくらしを物語る貴重なコレクションとして知られています。
モースが熱心に収集した、もう一つの重要なコレクションが「モース日本陶器コレクション」で、その成果をまとめた『モース日本陶器コレクション目録』(Catalogue of the Morse Collection of Japanese Pottery、1901年)に掲載された全5,000点がボストン美術館によって購入されました。コレクションには、現在は場所さえも辿ることができない窯元の陶器も含まれ、世界随一の内容と知られています。
本展は、「モース・コレクション」と「モース日本陶器コレクション」の2つの重要コレクションを同時に紹介する初の機会となります。
エドワード・シルベスター・モース
(1838~1925年) |
【モースの言葉】
本展では、貴重なモース・コレクションの資料・写真・スケッチとともに、モースの言葉を展示しています。これらの言葉は、モースの名著『日本その日その日』(Japan Day by Day,1917年)に記された、日本及び日本人の克明な記録から抜粋したものです。
ぜひ会場で、庶民の日常を彩る身の回りの品々とともに、ご覧ください。
生まれ故郷のメイン州ポートランドでは「学校嫌い」の少年時代を送っていた「問題児」モース。2度にわたる高校中退を繰り返し、製図工として鉄道会社に就職しました。そんなモースでも貝の収集とそのコレクションにおいては、ニューイングランドの学者たちに一目をおかれる存在で、地元の博物学会で活躍しながら、ハーバード大学の比較動物学博物館に学生助手として採用されるまでになりました。
1877(明治10)年6月、シャミセン貝の研究を目的に初来日。横浜に上陸後、新橋へと向かう開通したばかりの蒸気機関車の車窓から「大森貝塚」を発見したことは、あまりにも有名な話です。モース、39歳のことでした。
彼の日本での足跡は実にあざやかなもので、「お雇い外国人」として、東京大学の初代動物学教授に就任するとともに、ダーウィンの進化論を初めて日本に紹介したほか、近代考古学や動物学の基礎を築いたのでした。
モースが滞日中、日本人の暮らしにかかわる多彩かつ膨大な品々を収集したことは、これまであまり知られてはいません。
かつての日本人の、つまり私たちの祖父・祖母の、いや曽祖父・曾祖母の、あるいはそれ以前の時代の人びとの日々の暮らしをいろどった、さまざまな、そしてありとあらゆる「もの」を集め持ち帰ったのです。これらの「もの」からは作った人、使った人、集めた人の思いが伝わってきます。
日本では失われ、忘れられた明治の庶民のくらしが、モースが収集した生活の品々、スケッチ、写真などによってよみがえります。
モースが4年間という限られた日本滞在で、質の高い日本コレクションを形成した背景には、モース自身の熱意とともに友人らの支えがありました。
ボストン美術館に収蔵される「モース日本陶器コレクション」約5,000点は、文部官僚・好古家の蜷川式胤(にながわ・のりたね)の協力の賜物であったと言えます。モースは蜷川の屋敷をたびたび訪れ、日本陶器の薫陶を受けたのです。そして、明治期の日本美術を収集したことで世界的に著名なフェノロサ、ビゲロー、ウェルドらの来日のきっかけをつくったのも、実はモースその人でした。
ボストン美術館が所蔵する陶器コレクションから21点を展示するとともに、彼をめぐる人々を紹介します。
特別展示:生き人形
生き人形とは、まるで生きた人間のように見える等身大の人形を言い、幕末から明治20年代にかけて見世物として流行しました。
ピーボディー・エセックス博物館に所蔵されている生き人形は、モース自身が博物館の展示のために注文を行ったもの。農民と武士の一家の計7体の人形がこれまで確認されていましたが、本展の準備調査のなかで、新たに「甲冑武士」の生き人形1体が発見されました。
本展では、初里帰り・日本初公開を果たす「甲冑武士」に加え、庶民の暮らしを如実に伝える農民の一家3体の計4体の生き人形を、特別展示いたします。
◆夏期えどはくカルチャー
江戸東京博物館 開館20周年記念特別展
「明治のこころ -モースが見た庶民のくらし-」関連講座
①モース、日本陶器収集にかけた情熱
9月14日(土) 14:00~15:30
講師:三木美裕(国立歴史民俗博物館客員教授)
②モースと大森貝塚-日本考古学の原点-
9月21日(土) 14:00~15:30
講師:加藤緑(元大田区立郷土博物館学芸員)
③モース『日本その日その日』-明治のくらし点描-
9月28日(土) 14:00~15:30
講師:小林淳一 (江戸東京博物館副館長)
定員 各200名
料金 各1,000円(800円)
3回分セット2,400円(2,000円)
*( )内は、江戸東京博物館・江戸東京たてもの園友の会、ボランティア対象料金
◎往復はがきによる事前申込制となります。申込締切、申込方法などの詳細は、江戸東京博物館ホームページをご覧ください。 ※終了しました。
◆秋期えどはくカルチャー
江戸東京博物館 開館20周年記念特別展
「明治のこころ -モースが見た庶民のくらし-」関連講座
①モースの集めた民具―大森麦わら細工を中心として―
11月2日(土) 14:00~15:30
藤塚悦司(大田区立郷土博物館学芸員)
②モースの見た日本のすまい
11月9日(土) 14:00~15:30
藤森照信(工学院大学教授)
③外国人の見た幕末・明治の江戸東京
11月16日(土) 10:30~12:00 ※講座時間にご注意ください。
竹内誠(館長)
④シーボルト父子とモース―コレクションを通じて見た日本―
11月30日(土) 14:00~15:30
ヨーゼフ・クライナー(ボン大学名誉教授)
定員 各200名
料金 各1,000円(800円)
4回分セット3,200円(2,500円)
*( )内は、江戸東京博物館・江戸東京たてもの園友の会、ボランティア対象料金
◎往復はがきによる事前申込制となります。申込締切、申込方法などの詳細は、江戸東京博物館ホームページをご覧ください。詳細はこちら⇒
本展公式カタログは青幻舎から 9月中旬 刊行予定 |
■プレスリリース、写真のご用命は、広報事務局までお願いいたします。
「明治のこころ」展広報事務局(ウインダム内) 担当:田中、沼澤
〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殻町1-28-9ヤマナシビル4F
TEL.03-5642-3767 FAX.03-3664-3833 e-mail:morse2013@windam.co.jp