2015.06.04(Thu)〜2015.07.20(Mon)
2015.06.04(Thu)〜2015.07.20(Mon)
杉文(すぎふみ)(のちの楫取美和子(かとりみわこ))は、天保十四年(一八四三)に萩城下の郊外に位置する松本村に生まれました。兄は、明治維新で活躍した志士を育てた思想家、吉田松陰(よしだしょういん)です。文は松陰の主宰する松下村塾(しょうかそんじゅく)の若い塾生、高杉晋作(たかすぎしんさく)や伊藤博文(いとうひろぶみ)らから妹のように可愛がられ、やがて、塾生の久坂玄瑞(くさかげんずい)と結婚します。しかし、久坂は禁門の変(きんもんのへん)で自決。夫を失った文は、長州藩の毛利家に仕え、幕末の動乱を乗り越えます。その後、美和子と名をかえ、亡き姉の夫であった群馬県令・楫取素彦(かとりもとひこ)の妻となります。楫取も長州に生まれ、松陰と共感しあい、互いに敬愛する仲でした。美和子は、群馬の産業や教育の近代化に尽力した夫を支え、大正十年(一九二一)七十九歳で亡くなります。 この展覧会は、文を主人公とするNHK大河ドラマ「花燃ゆ」と連動して開催する展覧会です。文や吉田松陰ゆかりの品々を一堂に集め、また、同時代の貴重な歴史資料を紹介することで、文とともに幕末維新期を生きた長州藩の人たちの人物像と彼らが生きた時代を浮き彫りにします。
■展示リストは こちらから
【お詫びと訂正】------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
「花燃ゆ」展(6/4~7/20)のチラシ表面の展示作品につきまして、展示期間に変更がありました。
お詫びして訂正させていただきます。
〈訂正前〉
「涙袖帖」(久坂玄瑞書簡 久坂文宛)文久3年(1863)8月29日(展示期間:6月4日~6月28日) 個人蔵
〈訂正後〉
「涙袖帖」(久坂玄瑞書簡 久坂文宛)文久3年(1863)8月29日(展示期間:6月30日~7月20日) 個人蔵
※なお、上記の展示作品につきましては、開催期間の前期(6月4日~6月28日)に複製を展示いたします。
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会期 | 2015年6月4日(木)~7月20日(月・祝) ★会期中に展示品の入れ替えがあります。 |
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会場 | 東京都江戸東京博物館 1階特別展示室 (東京都墨田区横網1-4-1) 電話番号:03-3626-9974(代表)
・JR 総武線「両国」駅西口、徒歩3分 |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分 (土曜日は午後7時30分まで。7月17日(金)は午後9時まで。) ※入館は閉館の30分前まで。 |
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休館日 | 7月20日を除く毎週月曜日 | ||||||||||||||||
主催 | 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、 NHK、NHKプロモーション | ||||||||||||||||
協賛 | ハウス食品グループ本社、みずほ銀行 | ||||||||||||||||
観覧料 |
※( )内は20名以上の団体料金。
※常設展共通券は、東京都江戸東京博物館のみで販売。
※次の場合は観覧料が無料。中学生以下。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
※高・大学・専門学校生の方は学生証を、65歳以上の方は年齢を証明するもの(健康保険証、運転免許証など)のご提示をお願いいたします。
※毎月第3水曜日(シルバーデー)は、65歳以上の方は観覧料が無料です。年齢を証明できるものをお持ちください
※前売券販売期間:3月28日(土)~6月3日(水)。会期中は当日料金で販売。
※おもなチケット販売所:東京都江戸東京博物館、チケットぴあ(Pコード:766-715)、ローソンチケット(Lコード:39065)、セブン-イレブンほか主要プレイガイド(手数料がかかる場合があります。) |
プロローグ「文の育った萩」では、文や吉田松陰の生まれた育った萩を紹介します。萩は、吉田松陰をはじめ明治維新の原動力となった英傑を数多く生み出しました。萩を含む長州藩領を描いた伊能忠敬の地図や長州藩主毛利敬親関連の貴重な資料などを中心に、当時の城下町、萩を紹介します。
「御両国測量絵図」(伊能図) 文政4年(1821)頃
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「紺糸威具足」胴:銘 明珍信家 兜:銘 明珍貞家 江戸時代後期 毛利博物館 |
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第一章「兄・松陰と家族たち」では、文をはじめ松陰の家族の写真や書簡、松陰所用の資料を展示します。また、松陰が、ペリーの浦賀来航に際し密航を企てて失敗し、自首した後、萩の野山獄に投獄されるまでも紹介します。
「杉文(楫取美和子)写真」明治-大正時代
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山口県指定「吉田松陰所用裃」江戸時代後期 松陰神社(山口県) |
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第二章「兄の教えと松下村塾の仲間たち」では、野山獄から出された松陰が、松下村塾の事実上の主宰者となり、高杉晋作(たかすぎしんさく)や文の夫になる久坂玄瑞(くさかげんずい)など幕末維新期に活躍した人材の教育に従事したこと、そして、ペリー来航以降、幕府の政策を批判したため、安政の大獄により、処刑されるまでを紹介します。松下村塾に関する様々な資料、死の間際で残した松陰の絶筆、家族に遺した書状、そして、松陰自賛肖像などをご覧いただきます。
山口県指定「松下村塾机」江戸時代後期-明治時代
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「吉田松陰自賛肖像(中谷本)」吉田松陰/賛 松浦松洞/画 安政6年(1859)5月24日 個人蔵 |
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第三章「夫・玄瑞との別れ」では、松陰亡き後の幕末史をたどります。文は、松下村塾の塾生、久坂玄瑞と結婚しましたが、禁門の変で、玄瑞は自刃します。禁門の変以降、長州藩は朝敵とされ、英・仏・蘭・米の連合軍による攻撃(馬関戦争)や朝命による幕府の出兵(第一次長州出兵)を受け、存亡の危機に立たされます。この章では、高杉晋作が結成した奇兵隊や、塾生のよき理解者であった周布政之助(すふまさのすけ)の資料、また、当時の萩で作られた大砲なども展示します。
「奇兵隊結成綱領」高杉晋作/作 文久3年(1863)6月7日
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「荻野流壱貫目青銅砲」郡司喜平治/作 天保15年(1844) アンヴァリッド軍事博物館(フランス、下関市寄託) |
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第四章「幕府との対決」では、薩長同盟、幕長戦争(四境戦争)など、長州藩と幕府との戦いを紹介します。長州のリーダー、高杉晋作愛用の品々をはじめ、木戸孝允が、薩長同盟の内容を坂本龍馬に確認を求めた書簡や、朝廷から長州藩主毛利敬親・定広に出された討幕の密勅などを展示します。
「高杉晋作瓢」江戸時代後期 下関市立東行記念館
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「木戸孝允書簡 坂本龍馬宛(坂本龍馬裏書)」
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重要文化財「幕府追討密勅」 慶応3年(1867)10月14日 毛利博物館 (展示期間:6月4日~6月28日) |
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第五章「楫取とともに」では、明治時代になり、文が、群馬県令・楫取素彦(かとりもとひこ)と結婚、夫とともに群馬の産業・教育の振興に尽力した様子をたどります。楫取の功績を伝える資料、最初の夫久坂が文に送った手紙を楫取がまとめた「涙袖帖(るいしゅうちょう)」、晩年の文が書き記した兄・松陰の辞世などを展示します。
「楫取美和子筆写 吉田松陰和歌『親思ふ』」 大正5年(1916)4月 萩博物館 |
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■えどはくカルチャー「2015年NHK大河ドラマ特別展 花燃ゆ」関連講座
展覧会に関連した連続講座を開催いたします。展覧会の理解をより深めてくれる内容となっています。ぜひご参加ください。
①6月9日(火)
「「花燃ゆ」の時代 幕末明治維新史」木村幸比古(霊山歴史館副館長)
②6月16日(火)
「吉田松陰とその故郷・長州萩-「英傑」を育てた謎に迫る-」道迫真吾(萩博物館主任研究員)
③6月23日(火)
「群馬時代の杉文(楫取美和子)」手島仁(前橋市歴史文化遺産活用室長)
*往復はがきによる事前申込制となります。応募方法や受講料など詳細は、東京都江戸東京博物館ホームページおよび館内配布のチラシ等でご確認ください。
■プレスリリース、写真のご用命は、広報事務局までお願いいたします。
2015年NHK大河ドラマ特別展「花燃ゆ」PR事務局
株式会社 ミューズ・ピーアール
TEL:03-6804-5045 メールアドレス: info@musepr.co.jp