2010.02.02(Tue)〜2010.04.11(Sun)
2010.02.02(Tue)〜2010.04.11(Sun)
門外不出のモンゴルの至宝一挙公開
モンゴル帝国は、チンギス・ハーンが1206年に建国した騎馬遊牧国家です。13世紀に出現 したチンギス・ハーンは、1800年間続いた多くの騎馬遊牧民族による戦争を終結させ、騎馬遊牧諸民族を統一し、モンゴル帝国を建国しました。彼は、法令 を公布し、統制と社会の秩序を図ります。 13世紀後半、子孫のフビライ(元の初代皇帝)の時代になると中国全土だけでなく南はベトナム、北はモスクワ、西は地中海まで世界最大の領土を支配しまし た。広大な帝国内での政治、 経済はどのような仕組みだったのでしょうか?彼らの遺産には遊牧に不可欠な移動式住居のゲルや車、鞍などの馬具、また、弓矢など狩猟や戦いに用いた武器 類、馬頭琴や将棋など楽器や娯楽用品などがあります。それらは帝国の広大化が進むにつれ、外部からの交易によって持ち込まれたものや、捕虜などになった職 人たちに造らせたものでした。金や銀の装飾品などには、 彼らの好みや文化が反映され、華麗な黄金文化が花ひらきました。 本展では、謎に包まれたチンギス・ハーンと世界最大のモンゴル帝国を紹介する本格的な展覧会です。中華人民共和国・内モンゴル博物院は、北方騎馬遊牧民族 やモンゴル帝国に関する美術品・資料13万点を所蔵し、モンゴル帝国の美術・資料を所蔵する世界でも最大級の博物館です。
本展では、チンギス・ハーンが登場する以前、紀元前4 世紀~9世紀に存在した中国古代北方騎馬遊牧民族の装飾品からチンギス・ハーンが建国したモンゴル帝国の絶頂期、そして明・清時代に入っての衰退期までを 一堂に紹介します。総出展数159点のうち、中国国家 一級文物(国宝)が54点特別出展されます。
2006年には、モンゴル建国800年を記念して大掛かりなイベントが開催されました。日本では、森村誠一原作の『地果て海尽きるまで』が映画化さ れたり、浅野忠信主演の映画『モンゴル』(2007年)が第80回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート。さらに、堺屋太一の『世界を創った男チンギス・ ハン』が新聞連載されるなど、今なお私たちに興味と話題を与え続けています。 日本で初めて紹介されるモンゴル帝国の遺産と至宝の数々をお楽しみください。
セーンジャー馬頭琴コンサート
映画「蒼き狼 地果て海尽きるまで」で馬頭琴を演奏した日本でも 人気の高いセーンジャーさんが美しい馬頭琴の音色を奏でます。
2010年2月28日(日)・3月13日(土) 10時30分~11時30分(※両日共) 好評につき、チケットは完売しました。
スペシャルナビゲーター
デビュー25周年を迎えた吉川晃司さんが本展覧会を音声ガイドでご案内します!
音楽活動だけでなく、映画・舞台・ドラマと幅広いジャンルで活躍される一方、中国史にも造詣が深い吉川さんが尊敬する歴史上の人物、チンギス・ハーンとモンゴル帝国をご案内いたします。
<プロフィール>
吉川晃司 広島県出身 '84年に初主演映画『すかんぴんウォーク』と、その主題歌『モニカ』でデビュー。主演映画 3 本に出演した後、作詞、作曲、プロデュースも自ら手がけ、独自のボーカルスタイルでロックアーティストとして不動の地位を確立する。近年は音楽活動に留まらず、映画「漂流街」「レディジョーカー」等、ミュージカル「SEMPO」主演、 NHK大河ドラマ「天地人」織田信長役等、俳優としても活躍中。そして、今年デビュー 25周年を迎え、待望の全国ツアー「25th Anniversary LIVE GOLDEN YEARS TOUR」を2009年10月29日、戸田市文化会館を皮切りにスタートし2010年2月6日、日本武道館で締めくくる。
携帯電話用サイトは以下からアクセスできます。 終了しました。
バーコード認識機能がついた携帯電話をお持ちの方は、表示のQRコードでURLが読み取れます。
開催期間 | 2010年2月2日(火)~4月11日(日) | ||||||||||||||||||||
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開催場所 | 東京都江戸東京博物館 1階 展示室 〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1 JR総武線両国駅西口徒歩3分、都営大江戸線両国駅A4出口徒歩1分 都バス: 錦27・両28・門33・墨38系統、夢の下町観光路線バス「都営両国駅前」徒歩3分 |
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開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで) ※入館は閉館の30分前まで |
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休館日 | 月曜日。 ただし、3月22日(月・祝)は開館 、3月23日(火)は休館。 | ||||||||||||||||||||
お問合せ | TEL:03-3626-9974(代表) | ||||||||||||||||||||
主催 | 財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館、産経新聞社、テレビ朝日、東映 | ||||||||||||||||||||
後援 | 中国大使館 | ||||||||||||||||||||
協力 | 中国・内モンゴル博物院、日本航空 | ||||||||||||||||||||
企画制作 | 東映 | ||||||||||||||||||||
観覧料金 |
※ ( ) 内は20名以上の団体料金。
※ 共通券は江戸東京博物館のみで販売します。
※次の場合は観覧料が無料です。
※前売券は2010 年2月1 日までの販売。2 月2 日以降会期中は当日料金で販売。
※チケット販売所:江戸東京博物館(11月23日から)、チケットびあ(Pコード:688-920)、 |
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展覧会 公式サイト |
モンゴル民族の活動舞台であるモンゴル高原は、内陸アジアの東部を形成し、日本の約9倍の面積です。そこには緑の高原(ステップ)が広がっていま す。内陸アジアのステップは、雨が少なく農耕には適しない地域であることから、そこに住む人々は古来より遊牧と狩猟が生活の中心でした。彼らは、代表的な 家畜ともいえる馬の飼育と利用を行う、騎馬遊牧の民でした。世界の遊牧民の中で、騎馬遊牧民は内陸アジアの遊牧民だけであり、彼らは騎馬の力によって狩猟 を行い、迅速に移動し、農耕国家を圧倒する強力な国を建てていきます。このような強大な騎馬遊牧国家は、モンゴル高原に多く興りました。
紀元前475年から1125年に興った東胡族とうこぞく・匈奴族きょうどぞく・鮮卑族せんぴぞく・突厥族とっけつぞく・契丹族きったんぞくなどの 国がそれにあたります。青銅器文化が発達し、貴族の墓からは大量の青銅礼器、兵器、装飾品など副葬品が出土した東胡族、牧畜を主とし肉と乳製品を食文化と し、精巧で美しく且つ草原文化の特色をもつ匈奴族など独特の文化を構築していきました。モンゴル高原に興った遊牧国家は、やがて勢力が拡大すると南方の中 国王朝や西方のオアシス地帯に侵入し、勢力下に置くようになりますが、漢民族の王朝が強力であるときには統制下に入るなど外部世界と柔軟な関係を築きまし た。その間、交易や文化的な交流を活発に行うなど漢民族の影響がうかがえる宝飾品も数多く残っています。
第1章では、チンギス・ハーンが登場する以前の騎馬遊牧民族の東胡族・匈奴族・鮮卑族・突厥族・契丹族の五部族の装飾品を中心とした出土品67点を展示します。
中国春秋・戦国時代 | 東胡、内モンゴルで勢力拡大 | |
秦~漢時代 | 紀元前206年頃 | 匈奴族が東胡に進攻、東胡大敗 |
紀元前761 年 | 匈奴、最初の遊牧王朝を建国 | |
南北朝から隋唐時代 | 6世紀 | 突厥がモンゴル高原を制圧する |
宋時代 | 10世紀 | 契丹族が内モンゴルを掌握、遼王朝を建国、宋朝と対峙する |
遼時代 | 1125年 | 遼は、女真族に倒され、金朝が成立する、その後、北宋を滅ぼし華北に君臨 |
1206年 | チンギス・ハーンがモンゴル帝国建国 | |
元時代 | 1271年 | フビライ・ハーン、国号を元とする |
明時代 | 1368年 | 南京に明朝成立、元はモンゴル高原へ撤退 |
清時代 | 18世紀初め | 内モンゴルに続き、外モンゴルも康煕帝に征服され清朝の支配下に入る |
鷹型金冠飾り(一級文物) 内モンゴル博物院所蔵 |
青銅製鹿形装飾具 内モンゴル博物院所蔵 |
金製鹿頭形冠飾り(一級文物) |
黄金のマスク(一級文物) |
遊牧民族の勃興と衰退を交互に繰り返してきたモンゴル高原では、12世紀に入ってモンゴル部が当時大国であった金王朝に貢物を入れるなど勢力を強 めていきます。12世紀末、モンゴル部の キヤト氏に属したテムジンは、モンゴル高原の遊牧諸部族を統合し、1206年、「大モンゴル国」を建て、チンギス・ハーン(1162?~ 1227)と名乗りました。これが「モンゴル帝国」です。その後、チンギス・ハーンは各地に軍を出し、征服活動を開始、その子孫もその事業を受け継いだ結 果、その領土はモンゴル高原の西方の中央アジア、東アジア、西アジア、東ヨーロッパまで拡大し史上最大の帝国となりました。1260年、チンギス・ハーン の末子トルイの次男・フビライ・ハーンは、大元王朝を建国、都をそれまでのカラコルムから大都 (現在の北京)に遷し、帝国の中心を中国に移しました。
モンゴル帝国では、早くから駅伝の制度が整えられ、四方に駅路が通じます。西方のイスラム教徒やキリスト教徒との商業取引が活発になるなど、西ア ジアとヨーロッパを結ぶシルクロードの交易路は活況を呈するようになります。また海上通商も盛んに行われ、元王朝は多民族国家として繁栄しました。
しかし元王朝後期は、政治が腐敗し、国力が低下。1368年には白蓮 教徒による農民反乱(紅巾の乱)によって、首都・大都を失い、時の皇帝・順帝トゴン・テムル・ハーンはモンゴル高原に退きました。中国本土に残存した少数のモンゴル族は漢 人と融合する道を選びました。
モンゴル帝国地図 |
チンギス・ハーン肖像画 |
伝チンギス・ハーンの鞍 |
三彩香炉(一級文物) |
銅鍍金菩薩座像(一級文物) |
1368年、元朝の順帝トゴン・テムル・ハーンは、明の皇帝に即位した朱元璋に追われて首都・大都を脱出、これ以降、元朝の旧領土では、モンゴルと明が対峙する時代が約270年続きます。その間、モンゴルのハーンの権力は衰え、チ ンギス・ハーンの血を引かない有力者たちが争いあう混乱の時代を迎えます。こうした状況に終止符を打ったのが、チンギス・ハーンの末裔とされるダヤン・ ハーンです。ダヤンとは、「大元」を意味し、モンゴル高原東部を勢力下に入れるなど、遊牧民を再編成しました。彼の孫、アルタン・ハーンは明との講和や貿 易関係を確立したほか、チベット仏教をモンゴルに導入するなどモンゴルの歴史に大きな影響を与えました。アルタン・ハーンの死去後、マンジュ国を率いるヌ ルハチとその子ホンタイジが勢力を拡大し、内モンゴル(現在のゴビ砂漠の南部)を支配下に入れ、1636年、国号を大清国と定めました。やがて外モンゴル (現在のゴビ砂漠の北部)も清に服属し、モンゴル族の大部分が清の支配下に入ることとなります。
1911年、清朝が崩壊すると、外モンゴルは独立を宣言。内モンゴルと称された地域は、1947年に内モンゴル自治区を形成して中国に属しています。
龍が彫ってある王座(一級文物) |
ルビー装飾の親王の帽子 |
孔雀羽織蟒袍(一級文物) |
銅鍍金明王像 |
龍紋彫刻馬頭琴(モリン・ホール) |
モンゴル民謡「スーホの白い馬」を詩と馬頭琴と語りによって上演します。
日時 | 2月13日(土)午後1時30分~3時 |
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場所 | 江戸東京博物館 1階ホール |
料金 | 大人(中学生以上)1000円、小学生500円 小学生未満無料 但し、小さなお子様もご入場できますが、泣きやまないなどで他のお客様の観賞の妨げになると判断した場合には、いったんご退場をお願いする場合がございます。 |
座席 | 全席自由 定員 400人。 申し込み先着順で定員になり次第終了。 |
プレスリリース、写真のご用命は、モンゴル展 広報事務局までお願いいたします。
電話:03-3575-9823(共同PR内)