2020/03/16
『江戸の町 上 巨大都市の誕生 日本人はどのように建造物をつくってきたか 4』(【資料1】)によると、「江戸城の建築工事に使う木材は、利根川上流の関東北部山岳地帯や、富士川上流(静岡県)、木曽川上流(長野県)から」運び出したとされています。
また、『森林の江戸学 徳川の歴史再発見』(【資料2】)には、関ヶ原の戦い後、徳川家康が「秀吉の蔵入地であった信州伊那・木曽などの森林を掌中に収め、これらを引き続き用材の生産拠点とした」とあり、また「江戸城・駿府城・名古屋城の建築用材には、伊那・木曽の山々から伐り出された木材が大量に利用された」と書かれています。
『近世林業史の研究』(【資料3】)には、家康が伊那・木曽を蔵入地として確保し、直営的な伐木事業を手がけたとあり、徳川時代の林業をはじめ、伊那・木曽の林業経営について詳しく載っています。
<参考文献>
【資料1】『江戸の町 上 巨大都市の誕生 日本人はどのように建造物をつくってきたか 4』(内藤昌/著 草思社 平成2年5月7日 2913/069/001)p.28
【資料2】『森林の江戸学 徳川の歴史再発見』(徳川林政史研究所/編 東京堂出版 平成24年2月20日 6521/009/0012)p.20-23
【資料3】『近世林業史の研究』(所三男/著 吉川弘文館 昭和55年2月25日 6521/002/080)p.117
<リンク>
徳川林政史研究所 http://www.tokugawa.or.jp/institute/