2009.12.15(Tue)〜2010.02.07(Sun)
2009.12.15(Tue)〜2010.02.07(Sun)
2009年は、徳川綱吉の没後 300年にあたります。本展示では、これまであまりとりあげられてこなかった将軍綱吉の人物像について、彼の思想と政策、そして綱吉ゆかりの人びととともに紹介します。 元禄という時代は、戦国の世を直接体験していない世代が社会の大半となり、人びとの意識や価値観が徐々に変わりゆく時代であったといえます。こうした転換の時代に将軍となった徳川綱吉は、後世「犬公方」の由来ともなった「生類憐れみの令」を発したことで知られています。この法令の背景には、人を含む生き物すべてを慈しみ、その生命を大切にしようとする、綱吉の思想を認めることができ、まさに「平和な時代」を象徴する法令であったといえます。 一方で綱吉の治世は、平和な時代を謳歌する華やかな文化が生み出されました。本展では、徳川綱吉と彼をめぐる人々の絵画・書跡などを展示するとともに、平和のなかで発展する華やかな元禄時代の文化を代表する作品・資料を紹介します。
会期 | 2009年12月15日(火)~2010年2月7日(日) 前期:12月15日(火)~ 12月27日(日) 後期: 1月2日(土)~ 2月 7日(日) |
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休館日 | 12月21日(月)、 12月28日(月)~ 1月1日(金)、1月5日(火)、25日(月)、2月1日(月) | ||||||||||
開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分、土曜日は午後7時30分まで(入館は閉館の30分前まで) ※2010年1月2日、3日は午前11時~午後5時30分まで開館。 1月4日より通常の開館時間になります。 |
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会場 | 東京都江戸東京博物館 常設展示室6階 | ||||||||||
観覧料金 | ※常設展観覧料でご覧になれます。
※( )内は 20 人以上の団体料金。いずれも消費税込み。
※次の場合は常設展観覧料が無料です。
※特別展の会期中は、お得な特別展・常設展共通観覧券もございます。 |
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主催 | 東京都、東京都江戸東京博物館、財団法人德川記念財団 |
幼くして将軍に就いた 4代将軍家綱ゆかりの資料と、将軍就任以前の綱吉に関する資料を展示します。
(主な展示資料)
狩野養信筆 徳川家綱像(德川記念財団所蔵)
徳川綱重筆一行「南無天満大自在天神」(德川記念財団所蔵)
5代将軍綱吉は、実兄にあたる4代将軍家綱の養子となり延宝8年(1680)に将軍となりました。書画を好んだ綱吉の資料とともに、ゆかりの人び とを紹介します。いままであまり知られてこなかった、綱吉の正室・浄光院や側室・五の丸、のちに紀州藩主綱教に嫁ぐ息女・鶴姫にまつわる資料を展示しま す。
(主な展示資料)
縹絲威具足(綱吉所用、久能山東照宮博物館蔵)
稼穡図屏風(伝徳川綱吉の筆、久能山東照宮博物館蔵)
五の丸殿和歌(郡山城史跡柳沢文庫保存会所蔵)
鶴姫念持仏(祐天寺所蔵)
桂昌院寄進 梓弓(春日大社宝物館所蔵)
元禄時代には、平和な時代を謳歌する華やかな文化が生み出されました。菱川師宣らを始め、将軍綱吉の生きた時代を文化面から紹介します。
(主な展示資料)
狩野主信筆 琴棋書画・四季花鳥図両面屏風(唐招提寺所蔵)
鳥居清長筆 駿河町越後屋正月風景図(三井記念美術館所蔵)
狩野常信筆 西王母・龍図(茨城県立歴史館所蔵)
英一蝶筆 鍾馗幟之図( 德川記念財団所蔵 )
本章では、綱吉の儒学への傾倒や仏教政策を紹介するとともに、「生類憐れみの令」を扱います。「犬公方」と呼ばれた綱吉の政治について、資料にもとづいて紹介します。
(主な展示資料)
綱吉手持本 明版『四書』( 德川記念財団所蔵 )
綱吉筆 「思無邪」( 德川記念財団所蔵 )
生類憐みの触書につき請状(世田谷区立郷土資料館 寄託「旧 荏原郡上野毛村田中家文書」)
隆光僧正像(護国寺所蔵)
綱吉の没後、「生類憐れみの令」はただちに廃止されます。しかしながら、学問を好み、文治政治を推進した綱吉の意図は、新井白石らを登用して「正徳の治」を行った 6 代将軍家宣にも受け継がれていきます。
(主な展示資料)
家宣筆 雄鶏図 ( 德川記念財団所蔵 )
文照院様御染 和歌色紙・短冊(茨城県立歴史館所蔵)
稼穡図屏風 伝綱吉/筆 (江戸中期) 久能山東照宮所蔵 |
富士図 綱吉 / 筆 (江戸中期) |
思無邪 綱吉 / 筆(江戸中期) |
※展示室内で展示解説を行います。(16:00 ~ 30分程度)
1月8日(金)・15日(金) :江戸東京博物館 大橋菜都子
1月22日(金)・ 29日(金) :德川記念財団 夏目琢史