2010.11.23(Tue)〜2011.01.10(Mon)
2010.11.23(Tue)〜2011.01.10(Mon)
2010年(平成22)は林芙美子の『放浪記』が刊行されて80年になります。1930年(昭和5)の刊行当時、大ベストセラーとなった『放浪記』は、舞台化や映画化もされるなど、時代を超えて読まれてきた作品です。昨年5月には、女優の森光子さんが2000回の舞台を踏んだ事でも話題となりました。 行商の両親に連れられて北九州を転々とした後、広島・尾道で青春時代を過ごした芙美子は、1922年(大正11)、恋人を追って上京するも破局。ひとり残った東京で、事務員や女工、カフェーの女給などをしながらたくましく生きていきます。 展示では、関東大震災を機に大きく変貌をとげた東京の様相や風俗も紹介します。都市に一人で生活をする女性の先駆けとも言われた林芙美子の作品と人生をとおして、単身生活者が増加する東京の現在と未来についても考える機会にします。
『放浪記』『続放浪記』 |
カフェ―の女給などさまざまな職業を 転々としていた頃の林芙美子 |
会期 | 2010年11月23日(火・祝)~2011年1月10日(月・祝) | ||||||||||
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開催場所 | 江戸東京博物館 常設展示室5階 | ||||||||||
開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで。入館は閉館の30分前まで) | ||||||||||
休館日 | 月曜日休館。年末年始(12月28日~1月1日)休館。 (ただし、1月10日(月・祝)は開館) |
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主催 | 東京都 東京都江戸東京博物館 | ||||||||||
観覧料金 | 常設展観覧料でご覧になれます。
※( )内は 20 人以上の団体料金。いずれも消費税込み。
※次の場合は常設展観覧料が無料です。
※特別展の会期中は、お得な特別展・常設展共通観覧券もございます。 |
『放浪記』は、林芙美子が1923年(大正12)頃から大正15・昭和元年頃までつけていた「歌日記」と題する日記を原型としています。日記といっても、順序は入り組み、虚構も織り交ぜられているため、『放浪記』のすべてを事実としてとらえる事はできませんが、創作には芙美子の東京放浪の経験が生かされています。
若い芙美子は、創作への情熱につき動かされ、住まい、職業、男性の間を放浪します。芙美子が放浪した大正末期から昭和初期にかけての東京は、関東大震災を経て、目まぐるしく変わっていきます。街は西の郊外へと広がり、新しい名所や新しい風俗も生まれました。『放浪記』からモダン東京の様相を紹介します。
『放浪記』は1931年(昭和6)、浅草のカジノ・フォーリーで上演されたのを始まりに、映画、舞台で繰り返し上演されてきました。この舞台には林芙美子も積極的に関わり、レビュー団の文芸部が出していた冊子に「放浪の唄」という詩も発表しています。また、楽屋にも度々顔を出し、持ってくる手みやげから、「たいこやきのお姉さん」と呼ばれ、団員からも慕われていたそうです。
1961年(昭和36)には、森光子さんが主役をつとめる舞台「放浪記」がはじまり、記録的なロングランを続けて今日に至ります。昭和から平成へと、長年人々に親しまれてきた『放浪記』80年の歴史を、ポスター、パンフレット、舞台写真などで振り返ります。
『放浪記』第三部あとがき原稿 |
カフェ―街( 『画集新宿風景』のうち) |
東京郊外電車回遊図会 |
カフェーの女給 |
自画像 林芙美子 画 |
林芙美子遺品 下駄 |
映画『放浪記』ポスター |
舞台『放浪記』初演第二幕カフェーの場面 |
えどはくカルチャー企画展関連講座 「林芙美子と東京放浪」
12月1日(水)14:00~15:30
終了しました。
詳細学芸員による展示解説です。お気軽にご参加ください。
企画展「林芙美子と東京放浪」みどころ
平成22年12月3日(金)、12月10日(金)、12月17日(金)
終了しました。