2011.01.18(Tue)〜2011.03.06(Sun)
2011.01.18(Tue)〜2011.03.06(Sun)
横山松三郎(天保9年/1838~明治17年/1884)は、幕末から明治という日本の転換期にあって、写真や石版、油彩画など、西洋から伝来した当時最先端の様々な知識や技術を独自に研究、習得し、多様な芸術表現を試みたたぐい希な人物です。 千島列島の択捉島(えとろふ)で生まれた横山は、幕末期に渡来した写真術に興味を持ち、努力の末に習得。上野池之端で写真館「通天樓」を開き、歴史に残る数多くの写真を撮影します。また、陸軍士官学校でも教鞭をとり、軽気球の飛行実験の様子を撮影するなど、時代の求めに応え、実験的な作品も残しています。 本展では江戸から東京へと変化した激動の時代、世の中ではどのようなことが起こり、それらはどのような表現で記録されたのか、横山を時代の証言者としながら紐解いてみたいと思います。
横山松三郎「セルフポートレイト」 |
横山松三郎「丁髷の男と外国人」 (写真油絵、コラージュ) |
会期 | 2011年1月18日(火)~3月6日(日) | ||||||||||
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開催場所 | 江戸東京博物館 常設展示室5階 | ||||||||||
開館時間 | 午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで。入館は閉館の30分前まで) | ||||||||||
休館日 | 月曜日、年末年始(12月28日~1月1日) | ||||||||||
主催 | 東京都 東京都江戸東京博物館 | ||||||||||
観覧料金 |
常設展観覧料でご覧になれます。
※( )内は 20 人以上の団体料金。いずれも消費税込み。
※次の場合は常設展観覧料が無料です。
※特別展の会期中は、お得な特別展・常設展共通観覧券もございます。 |
横山松三郎が残した作品は、これまでも様々な展覧会に出品されてきましたが、それらは断片的な紹介にとどまっており、全貌を網羅するものではありませんでした。 本展では石版画や油彩画など、写真と同時期に日本に渡来した技法を使って横山が制作した作品や、横山が独自に編み出した写真と油絵を融合させた技法、「写真油絵」によって制作されたコラージュ作品も出品いたします。 展覧会では横山を「日本のダヴィンチ」と喩え、当時の先端的マルチ・メディア・アーティストであった横山の多彩な活動を、数多くの資料で辿ります。
多様な芸術表現を試みた横山ですが、その中でも写真は質量ともに充実しており、横山が最も力を入れた表現手段といえるでしょう。
写真は1839年にフランスで公表され、日本には幕末期に渡来しました。当初は「写されると魂が抜かれる」などと恐れを持って見られていましたが、鎖国政策が解かれ、門戸が開かれると瞬く間に社会に広まっていきました。このような時代に生きた横山松三郎は、「江戸」から「明治」へと変化する社会状況を様々な角度からとらえ、写真に残しています。
本展では江戸東京博物館が所蔵する「旧江戸城写真ガラス原板」(明治4年/1871)、「壬申検査関係ステレオ写真ガラス原板」(明治5年/1872)を初公開いたします。横山松三郎撮影によるこれらの撮影ネガは、当時の江戸城や文化財の状況を知ることのできる貴重な資料として、重要文化財に指定されています。写真撮影そのものが困難であった時代、今から140年前もの昔のネガが残されていることは非常に珍しく、必見です!
通常の展示方法ではガラス板上に形成された画像を見ることは困難ですが、今回の展示手法では、LEDライトを使用し、ネガの裏から光をあてております。140年前の画像をこれまでにない画期的な展示で是非ご覧ください。
横山松三郎撮影 |
横山松三郎撮影 |
横山松三郎撮影 |
蜷川式胤著、横山松三郎写真 |
横山松三郎撮影『観古図説 城郭之部』より |
「東京城図」『観古図説 城郭之部』より |
新春えどはくカルチャー 終了しました。
企画展関連講座「140年前の江戸城を撮った男 横山松三郎」
学芸員による展示解説です。お気軽にご参加ください。 終了しました。
企画展「140年前の江戸城を撮った男 横山松三郎」みどころ
2011年1月28日(金)、2月4日(金)、2月11日(金) 、2月18日(金)