企画展 5F

2007年10月23日(火)〜12月16日(日)

川上不白と江戸千家-花ひらく茶の湯の妙道-

川上不白と江戸千家-花ひらく茶の湯の妙道-

 

茶人・川上不白(ふはく)(1719~1807)は、江戸に千家流の茶をひろめ、江戸千家の流祖として知られた人物です。不白は、享保4年(1719)、紀州(現在の和歌山県)新宮藩付家老水野家の家臣、川上五郎作の次男として誕生し、16歳で表千家七世如心斎天然宗左(じょしんさいてんねんそうさ)の内弟子となりました。 やがて如心斎の意を忖度(そんたく)できるほどの境地に達した不白は、茶の湯修練の式法である「七事式(しちじしき)」を如心斎が制定した際にもその中枢にあって参画していました。そして修業を終えた32歳の寛延3年(1750)、如心斎の「江戸に千家の茶を広めたい」という意を汲んで江戸に下り、駿河台に茶室 黙雷庵、後年神田明神境内に蓮華庵、花月楼を建てて門戸を開き、皇族・大名・旗本をはじめ、豪商、市井一般など多くの社中を集めました。不白は、上方発祥の茶の湯に江戸の感性を取り入れ、新しい茶風を興しました。 爾来、その道統は、江戸千家として連綿と受け継がれています。この展覧会では、不白の没後200年を記念し、不白の遺した江戸の茶の湯の魅力をご紹介します。

開催概要

開催期間 2007年10月23日(火)~12月16日(日)
会場 常設展示室5階第2企画展示室
休館日 毎週月曜日
開館時間 午前9時30分~ 午後5時30分(土曜は午後7時30分まで開館)
観覧料金 常設展観覧料でご覧になれます。
主催 東京都 東京都江戸東京博物館  江戸千家宗家
協力 江戸千家不白会

関連事業

えどはくカルチャー「川上不白の茶」

日時 11月18日(日)午後2時~午後3時30分
講座コード 0710-4-01
講師 川上 紹雪(江戸千家宗家蓮華庵 副家元)・岩﨑 竹彦(熊本大学 准教授)
会場 江戸東京博物館1階ホール 定員400名
入場料 1000円(江戸東京博物館友の会・ボランティア800円)
申し込み方法 往復はがきに希望講座名と講座コード、氏名、住所、電話番号、年齢、江戸博友の会・ボランティア所属の方はその旨ご記入の上、下記までお申し込み下さい。
応募締め切り 11月4日(日)消印有効
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
江戸東京博物館 えどはくカルチャー係

主な展示資料

久留米藩士江戸勤番長屋絵巻

久留米藩士江戸勤番長屋絵巻
三谷勝波筆・戸田熊次郎賛
明治時代 江戸東京博物館蔵

赤楽菊桐絵茶碗

赤楽菊桐絵茶碗
川上不白作 江戸時代 江戸千家宗家蔵

 

川上不白像

川上不白像
文化四年(1807) 江戸千家宗家蔵

竹二重切花入

竹二重切花入
川上不白作 銘唐崎 江戸時代 江戸千家宗家蔵

 

伊賀茶入

伊賀茶入
銘あけぼの 江戸千家宗家蔵

茶杓

茶杓
川上不白作 銘すぐれもの直者・意事悪ル
江戸時代 江戸千家宗家蔵